酵素を飲めば痩せる?そんな夢のようなダイエットがあるの?
「酵素」ってきくと、何やらとても身体にいいもののような気がして、それを食事の代わりに摂れば、栄養も取れるし痩せられる!なんて謳い文句があちこちに出ていますよね。
はい、やってみました私も。
確かに置き換えダイエットをして痩せました。3キロくらい。でも今は元に戻っています、悲しいことに。
そもそも置き換えダイエットってのは、普段の食事をカロリーの低いものに置き換えるわけだから、酵素じゃなくったってやせるんじゃない?と思いませんか。
そう思って、そもそも酵素ってなんなのか、もう一度気になって調べてみました。
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消化酵素と代謝酵素
体内の酵素は「消化酵素」と「代謝酵素」の2種類があって、食べたものを消化するために働くものと、それをエネルギーに代えるために働くものがあるという説です。
で、酵素の量は決まっているから、消化に負担がかかるものばかり食べていると代謝が出来なくなるから太る、というわけです。
しかも、年齢とともに酵素は減っていくので、生の食べ物や酵素ドリンクを使って酵素をたっぷり摂りましょう!という、「酵素栄養学」に基づいた説ですね。エドワード・ハウエル氏が提唱した説で、とてももっともらしく聞こえます。このような説を元に、酵素をたっぷり摂ろう!としているサイトもたくさんあります。
しかし、医師など専門家の中には、そもそもこの「酵素栄養学」なるものに懐疑的な人も少なくありません。というのも、酵素栄養学については、まともな論文がひとつも出されていないとのこと。科学的な裏付けはないといってもいいでしょう。
こちらの先生のブログは参考になると思います。>>「warbler's diary」巷に流行る「酵素栄養学」、なんか変です
酵素ドリンクでやせる?
では、酵素とはどんな働きをしていて、ダイエットに役立つものなのか、というところが気になりますよね。酵素は、飲めば痩せるというような夢の食べ物ではありません。
結局、置き換えをしないといけないわけですが、極端な置き換えをすると(いきなり3日以上絶食するとか)、かえってリバウンドしてしてしまう事の方が多いようです。
残念ながら、酵素というのはアミノ酸がつながってできたたんぱく質の一種ですから、それが直接脂肪を燃焼したり、分解したりする働きはないわけです。
食事のカロリーを減らせばそれなりに体重は落ちますから、何も酵素でなくてもいいですよね。食事を別のものに置き換えて総摂取カロリーを落とすことで痩せることは可能です。ただし、それは「体重が落ちる」のであって、筋肉を維持しながら脂肪だけを減らせているかどうかは疑問です。
しかも、酵素は熱に弱いから、酵素ドリンクは常温か冷たいものをといいますけど、胃に入った時点で、胃酸で変性するし、消化されます。
だから、酵素ドリンク=痩せるというのは間違いでしょう。
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酵素をダイエットに役立てるには?
じゃあ、酵素はまったくの無駄なのか、というとそんなことはありません。身体には様々な種類の酵素がありますし、摂取したものがアミノ酸として働いてくれるなら、それはそれでいいことだと思います。
しかも、酵素ドリンクには酵素以外にビタミンやミネラルが豊富に配合されていますよね。普段野菜や果物が不足しているな、という人には栄養補給の意味でおすすめです。様々なサプリメントをそろえるよりもコスパもいいかもしれません。
いきなり全部置き換えたりするのではなく、少し食事を減らして酵素ドリンクを取り入れれば、胃腸を休めることも出来ますし、ビタミンやミネラルもとることが出来ます。そういった使い方であれば、時間はかかりますが、健康に痩せられるのではないでしょうか。
ですから、酵素ドリンクは短期間で痩せるために使うのではなく、時々胃腸を休めながら、必要な栄養素を補って体質改善=痩せやすい身体を作るために飲む、という使い方が良いのではないかと思います。
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